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Posted by ミリタリーブログ at

2021年07月18日

PRCのアンテナの話し

回路のエネルギーを電磁波のエネルギーに変換して空間に放射するのが送信アンテナであり,逆に電磁波のエネルギーを吸収して電気回路のエネルギーに変換するのが受信アンテナでありPRCのアンテナは基本この二つの使い方を同じアンテナにて使用している。PTTを押し込むとPRCは送信状態になり、電磁波エネルギーとして空間に放射し、PTTを離すと受信アンテナとしての役割を果たす。

無線アンテナでは波長に合わせた長さを必要とし、それらを単一のアンテナにて使用するためにPRCにはバリアブルコイルやバリアブルコンデンサをアンテナ回路に挿入させ、電気的にアンテナの長さを最良の状態にマッチングしている。PRC-25や77なんかではA-28ユニットだかがアンテナの波長を調整しており、PRC-10(以下P10)では、アンテナ端子下側あたりにその回路が存在している。

このアンテナのマッチングという概念は主に送信時に重要となる、受信時でもアンテナ長さは関わってくるが、送信と違い長さが違ったことによる無線機本体へのダメージは発生しないからだ、送信の場合、アンテナの長さがマッチング出来ていないと、回路のエネルギーが電磁波のエネルギーへ変換出来ず、最終増幅管(以下ファイナル)へ戻ってくる。この戻ってきたエネルギーはそこらに行く事が出来ないため、熱となって消費される。この熱によってファイナルが故障する可能性が発生する。俗に言う”ファイナルが飛ぶ”という現象だ、この現象を回避するため、RT-505/PRC-25はその他の回路はトランジスタであるが、ファイナルのみ熱に対する耐性が高い真空管が選定された。たま、この空間に放射されるエネルギーと戻ってくるエネルギーの比を定在波比Voltage Standing Wave Ratioとよび、VSWRやSWRなどとよばれ、値が1の場合、100%回路のエネルギーは電磁波のエネルギーとなり空間に放射される。


実験的にネットワークアナライザを利用し計測してみよう。
P10の殻を割って内部のアンテナ端子のコイルユニットにミノムシクリップでネットアナをつなげ、P10を53MHzにし、ショートアンテナを垂直に立てた状態と曲げて丸め、束ねた状態、アンテナをP10本体に短絡させた状態の3種類のVSWRを測定した、また、ショートアンテナは1/4λのホイップアンテナであるため、アースとしてハーネスに付けた状態、すなわち人間と触れた状態にするため、本体に手を付けて計測を行った。この計測ではネットアナと50Ωで確実に結線できていなため、正確性には欠けるがそれなりの数値はでるはずである。

結果
図1.に垂直に立てたアンテナの状態の模式図、図2.にSWR測定グラフを示す。



図1.模式図



図2.計測値


図3.に丸めてテープで留めたアンテナの状態模式図、図4.にSWR測定のグラフを示す


図3.模式図



図4.測定値


図5.に折り曲げて本体に接続しテープで留めたアンテナの状態模式図、図6.にSWR測定のグラフを示す


図5.模式図





図6.測定値



考察
アンテナがまっすぐの状態ではSWRは2.3程度となった、真空管のパワーの15%程度がファイナルへ戻ってくるため、空間へ放出される電力は675mW程度の出力となる、渦巻き状にアンテナを丸めた場合、SWRが8以上となっている、この場合真空管のパワーの80%程度がファイナルへ戻るため、200mW程度の出力となってしまう、最後の短絡状態ではSWRは6程度と、先の巻き状態とくらべると値は低下しているが、グラフは不安定であり、時折10以上の値を出した事もあった、SWRが6の場合は70%程度がファイナルへ戻るため、270mW程度となる。以上の実験より無線機のアンテナを折りたたむ行為は通信に不具合をもたらす可能性が高い、また、無線機を破壊する可能性がある。

考察2.実際の戦闘で丸めている写真とかよく見るのですがどうなんですか??
この問いに対しての明確な答えはないが、画像で検索すると同等以上の量でアンテナを伸ばしているRTOの写真も出てくる、少ない使用例を探しそれを指摘するのは的外れだと私は考える、そして、アンテナをまとめる事についてだが、私なりの考察として、ヘリなどの空中機動や、車両移動時に”一時的にまとめておいた”と考えられる。アンテナがまっすぐに伸びているとヘリに乗る際にロータを損傷する可能性があるからだ、また、強烈なボサを歩く時など送信を行わない時にまとめていた可能性は高い、これらのSWR理論は先に述べたように送信時に発生する問題であり受信時はそこまで深刻な問題にならないからである。そのため、送信する時はアンテナを延ばしていた可能性は非常に高いと考えられる。
最後に、特殊部隊の写真とかで折り曲げたアンテナなどを装着して受話器に話しかけている写真とかあるが、アレはデモンストレーションであって99%そのとき電波を発射していない、戦術通信ネットワークにそんな意味不明な理由で電波を飛ばす行為は特殊部隊隊員なら分かっていると思うが、不用意な電波の発射は敵に位置等を特定され部隊の危機を招くからである。  

Posted by チベットの狐 at 17:10Comments(2)RTO装備軍用無線機PRC-77PRC-25PRC-10

2020年10月23日

米軍の有線電話機 TA-312/PTやTA-1とかその辺の雑談

ご無沙汰です、くそ忙しくてブログなんてやってる暇ないし、
見るひと居ないからどうでもいいのですが、久々に色々入手したので書きます
入手した物で書きたい事はいっぱいあるけど、レストア関係って結局写真撮るの面倒臭いんですよね。
写真とり忘れて、不具合が解決し、直ったから故障の再現はやる気ないし、まずブログ書く気にならない。
や、自衛隊の発発とか、PRC-41とかも手に入れたけど面倒臭いから今日は最近手に入れた物の中でもまだ書く気になった電話の話をします。



はいこれ、TA-312/PTとTA-43/PT、TA-1/PTです。

有線電話の意味
現在、無線通信戦場での意思疎通では主な手段として使われているが、現在でも有線は活用されている、
無線通信より有効な点として
秘匿性が高い
確実性が高い
通信量が大きい

などが上げられ、欠点として

構成に時間と労力が掛かる
融通が利かない
などが上げられる。

秘匿性が高いという項目については、無線通信の場合、空間に電波を発射するので、居場所を特定されうる可能性があるという点である、
「今の無線機は周波数ホッピングとかしているから通信内容はバレないじゃん?」
とおもうかもしれないが、現代のEWにおいて、EA側は確かに通信の内容を理解し解読するシギント活動も重要ではあるが、野戦などで基本的に利用するEAは「通信を傍受し、その内容を審査し、攻撃目標を定めるESのが主なので、どんなに内容が秘匿された通信でも、電波を出していたら探知されるのである。
電話線を用いた通信では、電話線から盗聴、および傍受ができたとしても、その電話の発報地点を探知する事は出来ない、その点は無線通信より電話通信が勝っている。

また、確実性については、磁気嵐や太陽フレアなどの気象的電波妨害や敵のEAによる電波妨害手段などを回避できる。

最後の通信量が大きいとは、無線機と違いPTTはあるものの同時通話が可能である。無線機はPTTを離すことにより受信状態になり交互に会話するが、電話の場合、二人以上が同時にしゃべっても通話が可能である。(聞き取れるかは別だけどね)

欠点として上げられた、構成に時間が掛かるは無論電話線敷設である。無線機の場合周波数を合わせ簡単な動作で通信を可能にするからだ。

そして、融通が利かないと言う点は、無線機では周波数を変える事により複数の局を簡単に呼び出せるが、電話の場合交換局が必要になるからである。

追記
TA-312は50年代から80年代まで利用された電話機であり、中隊に2つ配備されている。
側面にある発電機を回すと100V/20HZの呼び出し電圧が流れ、相手側の呼び出しベルがなる。
相手局が同一のTA-312の場合特徴的なコロコロコロという音がなる。
この音はあえて自然界にある音にしていて敵に感づかれないようにしてる~みたいな言説があるが、想定の5倍は喧しいのでそんな事考えてないとおもう。そもそも定数的にもそんな最前線に行くものじゃないし。
TA-312やTA-43はカーボンマイク用の3V電源が必要になるが、TA-1は小隊配備(たしか小隊に2台か1台、1台だったと思う)されるため、小型軽量化や、バッテリの支給時のメンドクサイ色々を回避すためか、パッパラパーが使用しても問題ない(?)ように電源は無く、マイクもダイナミックマイクを利用している。そのためか滅茶苦茶怒鳴り散らさないとマイクに音声が乗ってくれないため、一人で2台使って聞こえてんのか調べるのができない問題がある。
これらの電話機はすべて互換性があるため、TA-312の相手局にTA-1をつけて利用する事も可能。
また、呼び出し用の発電機がきちんと稼働しているか試験する場合、2台1組等で複数以上運用し、手元に2台あるならばそこらにある雑線を利用し電圧が出ているか確認できるが、1台だった場合確認が少し特殊になる。
脳筋的に端子を手で持って感電し確認する方法も一応あるのだが、割と痛いのでお勧めしない。適当な雑線で端子間を短絡(ショート)し、呼び出し用のぐるぐるを回すと端子間を開放(ショートさせてない時)と比べぐるぐるの抵抗を感じる事ができればその呼び出し発電機は問題なく利用できる。
  

Posted by チベットの狐 at 13:32Comments(0)米軍諸元および使用法

2020年06月21日

クソほどどうでもいいはなし、強いて言うなら理系学生が買うべきPCの話し

大学の講義がZOOMになりまして、どうやら、夏休み(たぶん無い)までZOOMだそうな。
大学に出勤しなくていいからそれはそれで楽といえば楽なんですが、課題をアホみたいに出されて死んでます。
教員は
「ま、お前等家におんやし、大丈夫やろ?」
みたいな感じでドカドカだしてくる。週でやらなきゃならんレポートだの提出だのが20個ぐらい有る。そして、教員に聴かなきゃ進まないような課題や講義をZOOMで投げるだけやからマジワケワカランことになってて草も生えん。

しかも大学入った時、買うべきPCのスペックを指定されるんですが、当時の指定では

OSはWindows10
Core I5以上
メモリ4GB以上
HDDまたはSSD500GB以上
HDMI端子又はDサブ付き
ラップトップ型コンピュータ(ラピュタ)に限る

みたいな感じだった。
別に宗教上Windows10は使えないとかそんな人じゃなかったし、昔からWindows使っていたので全く問題なく、ちょっとお高いスペックのメーカー製パソコン富士通AH77/Yを買った。
視力悪くてデッカい画面じゃないとキツかったので。あとテンキー付きが良かったんだよね。CoreもI7だしメモリも8GBだしヘーキヘーキ、重いけど
みたいなノリで15.5インチのPCにしたのだけど、失敗だったかなって思う。
まず重いんだわ。鞄にぶっ込んで大学に持ってくのが普通に大変だった。
まぁ、小さいパソコンよりキーボードとかは打ちやすかったけども.....


んで、一番困ったのが、メモリ。講義がだんだんレベルアップしてくるとプログラム開発系のVisual Studioとか計算ソフトの親玉みたいな奴のマトラボとかを使うようになる。
でマトラボがめっちゃメモリ容量食う。Firefoxのメモリ食い問題なんて鼻くそレベルにメモリをモリモリ容量圧迫し、HDDがうなりを上げぐるんぐるんするんですわ。
んで、ZOOMやってる時にメモリが100%稼働になり、HDDぐるんぐるんしている時、何回かPCが堕ちました。
PC関連全然詳しくないしパソコン組むとかそんな事した事全く無いし、C++とか講義で履修しているけど単位取れる未来が全く見えないオタクはめっちゃビビった。
中学生の時に家にあったヴィスタのPCがいきなり堕ちて以降不動になった事があったので....
ま、冷ましたら無事再起動したのですがね。

講義中にPCが堕ちるとまたZOOMに戻るのに30分ぐらいかかるため、堕ちると講義について行けなくなるんですね。
マジヤバいと思ってメモリを買い足しました。Amazonで適当に8GBのメモリ買って合計16GBにした。
で、届いたのがDDR3のメモリで、PCの殻割って差し込もうと思ったらPCのメモリがDDR4とかいう規格で刺さらなかった。全く知らんうちにメモリが進化して規格変わってたんですね。
で、返品キメてDDR4の8GBメモリを4kぐらいで買ってぶち込みました。これで全く問題なくPCくんは動くようになりました。良かったね。
HDDは遅い、時代はSSDだ!とか言われても、HDDしか使った事ないからその辺は分からん。個人的には問題なく使ってるしどうでも良い。

次に問題になったのが、画面が小さい問題。
や、一応ノートPCだと市販最大サイズの液晶を積んだPCですが、ZOOMやりながらVisual Studioとかマトラボとか、ワードとかエクセルとかその他諸々を起動させ、同時進行で作業するのはしんどい。
一応画面を半々や1/4に分ける機能はWindows10にはあるけど、生まれたてのウミガメの生存率ぐらいのクソ雑魚ゴミ虫視力だと小っさくてどうしょもない。Windowsの画面設定150%拡大でカーソル最大にしても小っさいと思う男がそんな事無理なんですわ。
仕方ないので新しく中古のディスプレイを買ってきてマルチタスクウィンドウ(っていうんだっけ?)にしました。
中古でモニタアームと21.5インチモニタ付きを1万ぐらいで購入。HDMI端子でマルチ化したんですけど、めっちゃ使い勝手良くなりました。2画面しか無理っぽいけどめっちゃ良いねこれ。作業効率めっちゃ上がります。ZOOM開いて教員のありがたい話しを聴きながらPDFをデッカく見れるし、教員の画面共有されている状態でもデッカく共有された画面を見て作業できる。
革命的だった。オタクは画面2枚以上買うべき。あと、モニタアームは取り回しが良いので小さい机でも使い勝手がいい。掃除とかしやすいですよ。俺はしないけど。

それと、増築した画面の向きについてですが、個人的には縦が使いやすいです。Visual Studioみたいなクッソ改行してプログラムを組む奴だと縦画面ならスクロール少なくてすむですし、全体的に見渡しやすい。それとPDFもそんな理由で見やすい。A4の紙を150%拡大ぐらいにすると1画面にぴったり1枚入って字がでかくなってめっちゃいいです。

最後に一番縦にするおすすめ理由はかわいい女の子を縦画面だと見やすい。
余白が入らない。漫画とかウス=異本はだいたいアスペクト比は1:1.4ぐらいで普通に販売されているサイズの16*9サイズフルハイビジョンモニタは1:1.7ぐらいになります。
縦設置はかわいい女の子を見やすい
これめっちゃ重要。PDFが見やすいとかVisual Studioがどうだかなんて、そんな事たぁどうでも良いんだよ。コレが一番需要、マジで。横モニタでかわいい女の子と表示すると左右に余白が出てくるか、スクロールせにゃならなくなります。かわいい女の子の顔とその他の部分を一緒に鑑賞できなくなる訳。縦だとそれがない。全画面を余すとこなく鑑賞できる。最高。マジでオタクは早急に画面を縦なさい。



話しがややこしくなってきたけど、纏めると
工業大学で学ぶのにつかうPCは
ZOOMとかやる今の状態でその他のソフトを起動させるなら、結局メモリは16GBぐらいほしい
Windows10
持ち運べるラピュタ
Coreは指定されている範囲でいいとおもう
HDDでもSSDでもどっちでも良いけどバックアップは定期的に取れ
自宅なら別途モニタを買うと作業効率が上がる
机にモニタを増築するなら、モニタアームがあると掃除とか楽。モニタアームをつけるならモニタはVESA規格の物を買うこと。
希にVESAプレートを装着するとHDMI端子させなくなるうんちモニタがあるので注意
かわいい女の子を見るならモニタは縦がいい

以上。



  

Posted by チベットの狐 at 11:34Comments(0)その他

2020年06月01日

R-110/GRC 受信機

コロナウイルス禍のせいで大学の講義はインターネット上になり、PCの稼働率やばやばのヤバです。メモリを16GBに上げたらそれなりに動くようになりましたが、固まってからの強制シャットダウンが爆速になった感じ。意味ないじゃん。
夏休みはなくなったようです。まあ、べつに夏休みに何かする予定無かったからどうでもいいけど。
ニートみたいな生活を続けています。

諸元
周波数帯は38.0~54.9MCのいわゆる歩兵バンドです。
重さは12kg、単一スーパーヘテロダイン受信機で、プリセット3つ、6V/12V/24V電源を利用できます。受信感度は6dBでS/N比20dB以上。

前回、正月にやったリエナクトでPRC-10との通信網構築のため、指揮所におき(電波はデジ簡を組み込んだ)クソ荷物が増え死にそうになりました、まぁ、RC-292アンテナを構築できたからいいけどね。
今回はR-110を動かしてみようとおもいます。


外見、周波数確認窓の上にABCのプリセットを示す表示がある。ABCのつまみはプリセット状態(固定された状態)で左右に回すとプリセットを解除せずに周波数を200KC程度動かすことができる。ようは送信局の周波数同調がダメでプリセット周波数に合わせたのに電波受信できねぇじゃんってなったときの保険。

プリセット方法
同調つまみの上で周波数確認窓の下あたりにあるひし形の板を取り外すと内部に複数のネジがでてくる。
このネジA,B,Cを右に約90°回転させるとその周波数をプリセットする事ができる。
残りのダイヤルとロックネジについては、ロックネジがダイヤルネジを回すときの固定用、ダイヤルネジは周波数校正後のずれた周波数を戻すときに使う。どちらも左回転する。

電源
電源は通常MT-298/GRCやMT-297/GRCマウントを利用する。本体には電源ラインとコントロール用端子(?)があり、二つ装着しないと電源ははいらない。電源ラインのみで稼働させたい場合は、コントロール端子JとHを短絡させると稼働する。今回は一般家庭に一台はある菊水の電源装置、PAX35-20で稼働させてみた。
配線はこんな感じ、相模川で安価に譲っていただいたRT-70についてきたジャンパ線が非常に役に立ちました。ありがとうございます。電源ケーブルすら無い!って場合はたしかBの+Cに-をぶち込めば稼働する。実際問題筐体にGNDが落ちてるので、-は本体に適当につなげるほうが端子間の短さで短絡することが少ないんじゃないかな?しらんけど。
電源電圧については内部のバイブレータに依存する、バイブレータは3種類あり、PP-282(24V)PP-281(12V)PP-448(6V)で稼働することができる。ネジで止められていてネジを外し引っこ抜きそのまま交換するスタイル。
こんな感じでぶっ刺さってる。
裏側にバイブレータの電源スイッチがあるが、6~24Vまで変更なしで使える、ココは同じバイブレータを使うAM-65とは違う作りですね。

電源を入れてみよう
電源の入れ方については、ボリュームが電源なのでボリュームを上げると入る、
真空管が温まるまで5分間ほど放置する。
校正方法については、同調の校正点(赤い点が書いてある)にメモリを合わせ、CALへスイッチを回す。この時、スケルチは切っておかなくてはならない、校正点は110の場合、38.7 43.0 47.3 51.6 MCとなっている。
CALに回すとスピーカからギュルルンみたいな唸りビート音がなる、同調を動かし、そのビート音が”鳴-無音-鳴”の無音の位置へする。するとこの時、受信機の校正は完了する、CALスイッチは放すと自動的に解除される。
これで、周波数メモリがずれていたら、先ほどのひし形板を取り外し、ロックを外し、ダイヤルを回し周波数を合わせる。
スケルチを入れる、スケルチ操作中に意図しない電波を入感した場合は希望周波数から100KCぐらいずらし電波を受信しない状態にする。

電源については大体12Vで2.5Aぐらいながれる。車載できるので過電圧は14Vぐらいまでは普通に稼働するとおもわれ。12Vだと、4A流れるとヒューズが切れます。じゃあ電源装置なんで20Aも流せるようにしてんだってのはまぁ、うん。そうだね

で、校正が完了したわけだけども60年ぐらい前の無線機だから、ちゃんと校正できているのか気になってSSGで変調された電波をぶち込んでみました。歪率計を持っていないので、耳で変調を確認できるあたりを探ってみた。



SSG 2万ちょいで買った。校正してないためアレだが、たぶん60年前の無線機より信頼性はあるんじゃない?変調の量とかそのへんがよくわからないため、適当

結果なんですけれど、いわゆる感度9である-73dBmではとっても元気に復調してくれました、耳で聞ける限界は-100dBmぐらいっすかね。スケルチ入れた状態でもその辺でスケルチが掛かりました。近いうちに歪率計買って-12dBSINADとか計測してみたいですね。もっと勉強しなきゃ。あと金がない。計測機高い!校正とか出せない!





  

Posted by チベットの狐 at 15:20Comments(0)軍用無線機諸元および使用法測定

2020年04月23日

ナム戦で使える車両用アンテナ

こんにちはチベ砂です。今回は車両用のアンテナについて解説します。
ってもアンテナ自体はだいたい3種類です。他にも色々あるっちゃあるけど、ジープなどの車両についているアンテナは基本的に此奴ら。
このアンテナがナム戦で使えるアンテナになります。
話し変わりますけどナム戦で使える○○って言い回し、面白いですよね。
ナム戦じゃないと使えないみたいな言い方だなって。


ナム戦で使える車両アンテナ1.AB-15/GR+MS-116~118/MS-24




ジープのケツに2本から1本垂直に生えていた場合、基本的にコレ。
マッチング可能周波数は20~70Mcぐらい(だった気)アンテナエレメントの本数を変えて周波数をマッチングさせます。必ず車体にラジアルを取ります。
GRC-3~8世代のもので朝鮮あたりから有ったようなんだけどもその辺りは知らん。
端子はいわゆるUHFコネクタ(Mコネのユニファイねじ規格)普通のMコネも物によってはぶち込めるけれど、基本的にGNDがガタガタになってSWRがずっこけるのでおすすめはしません。
秋月でUHFコネ変換は安く売っているし、無線機から伸びるケーブルはBNCコネなので、変換使いましょう。マニュアルだと基本的にケーブルCG-530/Uと変換端子UG-273/Uを使います。
結構古いものですが、80年代のRT-246/VRCやRT-524/VRCなどを使うAN/VRC-12系統でもちゃっかり補助受信機R-442/VRC用のアンテナで利用されています。息が長いですが、流石にSWRがある程度無視できる真空管世代と違って高出力なトランジスタ無線機だと発信用のアンテナにはできないみたいです。

ナム戦で使える車両アンテナ2.AS-1729アンテナ


マウントの画像だけで申し訳無い。これしか持ってないので。
このアンテナはAN/VRC-12系列が開発され配備さえ始めたあたりからの採用品でNSNナンバ取得が61年だか60年の品です。見てくれ的に凄く最近に配備され、ハンビーとかについていそうなアンテナだけどね。
というか、先進的な見た目をしているアンテナはコレだけ。
アンテナエレメントは2分割されており、下部エレメントAS-1730/VRCと上部エレメントAT-1095/VRCを画像のマウントであるMX-6707/VRCに差し込み使います、マウントの根元がバネになっていて、折り曲げて高さを低くする事ができ、M151トラックとかに接続されている事が多いアレですね。
周波数帯は30~76Mcをカバーします。
さて、この周波数帯を見て、え?って思った人もいるかもしれません。エレメント交換しないでこんな広帯域カバーできるアンテナあんの!?みたいな...

秘密はこのケツにあるスイッチと接点がいっぱいついた端子、
内部にあるマッチングコイルで周波数帯をマッチングさせています。ケツのスイッチを時計回りにひねる事によって飛ばしたい電波の周波数にアンテナをマッチングさせSWRを下げているんですね。
もう一個あるいっぱい接点がついた端子はRT-246/VRCやRT-524/VRCからCX-4722/VRCケーブルを接続することによって、自動的にマッチングをとることもできます。
PRC-25や77につけられるマウントみたいなアンプ(名前わすれた)もこのアンテナを使用する事が指定されています。

ナム戦で使える車両アンテナ3.AT-912アンテナ

画像は拾いもの
これもVRC-12系で開発されたアンテナであり、AS-1729アンテナの親に当るアンテナ、
でっかいマッチングユニットのMX-2799/VRCとアンテナベースAB-719/VRC、エレメントAT-1096、AT-1095を差し込みます。このアンテナは、手動でマッチングを変換するスイッチはなく、CX-4722/VRCケーブルの接続端子しか有りません。マッチングユニットを縦横どちらか選んで接続する事ができ、アンテナエレメントはバネで立ち上がっているため、折り曲げる事ができます。


だいたいこの3種類がナム戦で使える車載アンテナ
それ以外は基本的に受信用アンテナになって送信できなかったり(したら最悪壊れる)マニュアル的に予備部品扱いで普通に支給されなかったりします。
  

Posted by チベットの狐 at 12:57Comments(0)軍用無線機部品

2020年04月11日

遠距離制御装置AN/GRA-6

今回はAN/GRA-6制御装置の解説を行う。

概要および諸元
制御装置AN/GRA-6は1~2台の無線機の音声増幅、または同一機種により構成された無線機をその無線機の接地位置から約3km離れた場所にてPTT操作を行う事ができる。
この装置は局地制御機における無線機の局地動作、および遠隔制御機と局地制御機との打ち合わせ用有線通信、
無線機の電源制御を行う事ができる。

この装置を利用する場合無線機本体に取り付ける局地制御機と遠隔制御機との間に1対の電話線(WD-1/TTなど)を用い構成しなくてはならない。


構成部品

C-434/GRC(局地制御機)
C-433/GRC(遠隔制御機)
H-33/PT(ハンドセット)
CW-189/GR(収納袋)

C-434/GRC諸元

名称 局地制御機
通話電源 BA-30 2個
呼び出し用電源 20Hz 手回し
呼び出し信号受信 ベル、又はランプ切り替え
重量 約5kg
機能 遠隔制御機への有線連絡、および電源制御
遠隔操作距離 3km
架台装着可能無線機 AN/GRC3~8 AN/VRQ1~3 AN/VRC-13~15 AN/GVRC-20~22
U-77/U接栓装着可能無線機 AN/PRC-8~10 AN/VRC8~10.16~18 AN/VRC-7 AM-65/GRCおよび架台接続可能無線機のすべて

C-433/GRC諸元

名称 遠隔制御機
通話電源 BA-30 2個
遠隔制御電源 BA-414/U
呼び出し用電源 20Hz 手回し
呼び出し信号受信 ベル、又はランプ切り替え
重量 3.5kg
機能 局地制御機への有線連絡、および無線機のPTT動作、電源制御
遠隔操作距離 3km


各操作部機能説明
C-434/GRC


LOCALスイッチ
SET1 1号機のPTT動作を行う
TEL 有線電話通信を行う
SET3 2号機のPTT動作を行う

REMOTEスイッチ
TEL ONLY 遠隔制御機と電話通信を行える
SET1&2 遠隔制御機のSELECTORスイッチの制御により、1号、又は2号機のどちらかを選択することができる。また、無線機の電源を入れる事ができる。
SET1 遠隔制御機のSELECTORスイッチによって無線機電源の遠隔制御および1号機の送信ができる。1.2号機の傍受ができる。
SET2 遠隔制御機のSELECTORスイッチによって無線機電源の遠隔制御および2号機の送信ができる。1.2号機の傍受ができる。

LINE 
L1/L2 1TTを横から差し込むことができる。

AUDIO 
ハンドセットの接続用

CALL LIGHT 
遠隔制御機からの呼び出し信号の受信を表示する。内部にスイッチがあり、ベルとライトを任意で切り替えることができる。制光装置が蓋についており、絞るを光を小さくできる。

呼び出し発電機
有線動作の呼び出し用発電機

大型接栓
MT-297/GRなどの架台下に装着する事が可能。
電源制御を行える

小型接栓
U-79/Uが接続されたCX-1572/Uケーブル(3ft)により無線機本体のAUDIOへ接続できる。電源制御を行う事はできない。

C-433/GRC


SELECTORスイッチ
TEL 局地制御機との有線連絡用
円形指標 1.2号機の設定用、電話線の接続を逆にすると1.2号機設定スイッチが逆になる。

LINE 
L1/L2 1TTを横から差し込むことができる。

AUDIO 
ハンドセットの接続用

CALL LIGHT 
局地制御機からの呼び出し信号の受信を表示する。内部にスイッチがあり、ベルとライトを任意で切り替えることができる。制光装置が蓋についており、絞るを光を小さくできる。

呼び出し発電機
有線動作の呼び出し用発電機



操作手順については、順を追って書いていくととんでもない量になったため、PDF化しました。
第三者への許可の無い発布は禁止いたします。
https://www.dropbox.com/s/1k6nuggsvy969qw/AN.GRA.6.pdf?dl=0

これちゃんとPDFみれんのかな。
無理だったってコメントが多かったら画像に変換して貼り付ける等の索を検討します。コメント来ないと思うけど

色々ごちゃごちゃ書きまくりましたが、人生で使う事はないだろうし、ほしいと感じる事も無いと思います。

最後にいろんな接続例を紹介
マウントに接地する事ができない場合、無線機の電源操作は行えない
GRC-7取り付け例


PRC-10取り付け例
電源操作不可、無線機が一つであり、AUDIOが1つしかないためSET1しか使用できない


VRC-7取り付け例
電源操作不可 AM-65とRT-70でSET1.2を分離し運用できる


GRC-7にマウントを利用せず取り付けた状態
電源操作はできないが、C-435/GRCが装着した状態での遠隔操作を行える


画像がクソ荒いためよく分からないオチ






  

2019年09月10日

PRC-77に特定小電力トランシーバーをぶち込んだ話

こんばんは。チベスナです。
今回はPRC-77に特定小電力トランシーバーを入れる話をします。
はい、実物破壊事案です。まだヤフオクに一杯転がってるからゆるして。
や、一応、PRC-77で技術適合証明は発行することができ、アマチュア無線で使用することができるみたいなんですけども、アマチュア無線だと
暗号の禁止とか、業務使用の禁止とか、なんかいろいろメンドクサイ法があり、(その前に技適マーク取得がだるい)リエナクトでは暗号、略号を使用するため、とりあえずそれができる特定小電力トランシーバーを組み込むことにしました。出力小さいのはしゃーない。


で、これが回路図。猛烈に適当にBSCH3Vで書いたんですが、回路図の書き方が独学なため、たぶん今のJISと適合していない以前に、謎の使い方をしているところや、謎の略しをしているところがあるかもしれませんがそれは心の目で理解してください。OPアンプとかあんなわざわざ8端子書かなくても省略するやり方あったろうにと思いますね。そのまえにOPアンプ回路適当過ぎ、まぁ、クラシックとか流す予定ではないので....
スイッチユニットは天板にあるスイッチ、VRは天板にあるボリュームを代用できます。あと、適当な位置で本体にGNDを取れば豆電球を光るようにすることができます。また、OPアンプ出力インピーダンスが20Ωくらいであり、H-189/GR系のハンドセットはスピーカインピーダンスが1kΩなためインピーダンスマッチング用にトランスをつけてあります。
こんだけ、改造のコツは特にない、テスターあったほうが114514倍はラク。
あと、筐体内に特小をいれると電波がシールドされ、出てこないため、特小はそとに出す必要があります。私の場合はバッテリボックスまで線を引っ張って、ドリルで穴開けちゃいました。

それと、まったくもって話しが変わるのですが、CY-2562/PRC-25、いわゆるバッテリボックスは横側に穴が開いたボルトがついているパターンと、ついていないパターンの2種類がありますが、ボルト付きは1972年9月11日以降の生産品になります、ナム戦だと微妙です。このボルトは弁の役割をしており、BA-4386/U(よく言うマグネシウムバッテリ)を使用したときに発生する水素を逃がす効果があります。この弁のおかげでバッテリボックスに水素が溜まり、爆発しなくてすむようです。(BA-4386/Uは65年あたりからあるため、こちらは別にナム戦で微妙というわけではありません)BA-4386/U、通常のBA-386/Uの使用時間より二倍長持ちするため、結構使われたようですが、同じバッテリを使うKY-38秘話通話装置での爆発事故が相次いだらしく、KY-38は結構早期でバッテリボックスが改良されました。PRC-25,77はそんなに問題なかったんでしょうかね?

最後に、デジタル簡易無線機買いました、これで特小だとそんなに飛ばなくて困るって事案は回避できると思います。登録証きたら郵便送料が上がる前に開設届出さなきゃ....



  

Posted by チベットの狐 at 01:12Comments(0)RTO装備PRC-77PRC-25

2019年09月02日

PRC-25とPRC-77のくだらないお話

お久ぶりです、チベスナです、最近はODA232のリエナクトに通信主任として参加したり、アホカリに参加したりといろいろ忙しい感じです。
今回はそのあたりのことはおいといて、RT-505/PRC-25とRT-841/PRC-77の話をしたいと思います。
サクッとかいつまんで話ますね

そもそもこいつらの違いってなんなのか?
何回かこのブログにも書いていますが、RT-505/PRC-25(以下25表記)とRT-841/PRC-77(以下77)表記の違いについてはファイナルに真空管を使っているか、ファイナルもトランジスタのオールトランジスタか?の違いが大きいと思います。まぁ、これが一番大きな差ですし....
しかし!こいつら、結構違います。
そもそもコイツら流用できるモジュールが8つしか無いです

なんてこったい、別モンじゃねぇか

77の特性
完全トランジスタ化によって、寒いところの戦闘。主に対ソ連に特化した設計となっています。別にベトナムで25が使われて、25がクソクソのクソだったから77を開発したって訳ではなく、ソ連の機甲師団をヨーロッパでタコ殴りにするために開発された無線機って位置づけです。というか、77になってから回路が複雑になり、整備面では専用の工具などを新たに開発した関係でちょっと整備性は低下しています、まぁ、25が秀だったら77は優って感じで単位は出てる。PRC-10?オメーは再履な。
ほかにも77はKY-38を使用し、Xモードと呼ばれる秘話通話を行うことができるようになりました。これはRT-505B/PRC-25もできるみたいですけれども...詳しくは知らないですが、たぶん周波数ホッピングをしてくれる装置なんじゃないかと。

ほかにも他にも、ファイナルがトランジスタになったため、真空管起動電圧を作るためのA1 DC-DCコンバータと電池出力電圧の3Vが必要無くなり、電池の消費は改善されたようです。ついでに150gぐらい軽くなりました(誤差レベル)
77の特徴はざっとこんな感じ

まとめると
25の親戚ではあるが双子ではない
内緒のお話ができるようになった(RTOが持ち歩けるサイズであるとは言ってない)
ソ連絶対○すマン
整備性は優、でも25と比べると....ね?
外見はかわらんけどね




25の特性
米軍発のトランジスタ使用無線機オールトランジスタじゃないけども。真空管をファイナルで使ってます、これは過去にも紹介したけれどアンテナマッチングに失敗した時のリカバリのためです。
米軍で発の150Hzトーンを搭載したスケルチ制御を採用しました。このスケルチは従来のツマミを回しスケルチを調整するノイズスケルチと違い、スイッチ一つでスケルチを制御できるようになりました、これによりノイズスケルチを多く回しすぎることによる入感不可能となる人為的ミスが劇的に減りました。というか、無くなりました。
10扱った人なら分かると思いますが、スケルチのツマミ、小さな力で回っちゃうので、何かに当ったりするとすぐずれちゃうんですよね、スケルチが小さくなる分には喧しい音がスピーカから出てくるだけですが、強くする方に回っちゃうと、重要な通信をスケルチがカットしてしまい悲惨なことになります。

チャンネル式周波数セットによってPRC-10(以下10)などと言ったラジカセみたいな微妙な調整がいる周波数変更をせず周波数を変更することができるようになりました。
これにより10時代のRTOによる職人技がいらなくなった訳です、バカでも扱える超イージーな無線機になりました。
だけども、良いことばかりではなく、従来のノイズスケルチ搭載機との適合性は、ノイズスケルチ搭載機で同じ周波数を発射した場合、25がスケルチONだった場合は受信してもスピーカーから音が出ません。25のスケルチがON状態で発射された電波は従来のノイズスケルチ搭載機だとスケルチ入れていても受信しスピーカから音でるんですけどね。
これは、スケルチの特性による物です。
このため、従来の通信機が150Hzトーン搭載型に改良されたり、全く新しくなったりしました。(金があるねぇ)
57年に試作型のCX-1が製造され、ヨーロッパで試験されたようで、そこからある程度改良を加えCX-2、CX-3と進化し、使いやすくなったのが25です
1961年に採用し、63年にヨーロッパに配備が始まります。
ベトナムには1965年に2000セットが送られています。これは急遽な出荷のため、1000セットがヨーロッパ方面出荷予定をベトナム出荷に変え、残りの1000セットは新規製造しました、1500セットが軍事顧問団に配備され、残りの500セットが通常の兵隊に配備されました。この辺を考察すると米軍はやはり宿敵ソ連を撃破するために25は開発され、主戦場の想定はヨーロッパであり、ベトナムは局地戦闘域だったってことが理解できると思います。
67年には15000台の25と7000台のVRC-12(25にアンプつけて使う据え置き型の通信機)が米軍歩兵に、7000台が南ベトナム軍に配備されます。
最終的には13万台ぐらいがアメリカで生産されたようです。

まとめると
ソ連絶対○すマンだったけど東南アジアの需要を感じた
真空管もあるけど、米軍初のトランジスタ搭載機
めっちゃ作られた
はじめて150Hzトーンスケルチを搭載した
整備性と操作性が秀


そもそも150Hzトーンスケルチってなんだ
これはめっちゃめっちゃ簡単に話すとスケルチシステムの違いです。
スケルチとはラジオが受信状態の時、ザーって喧しい音が鳴るのを防ぐ機能で要は鍵です。
ノイズスケルチは所望の周波数を受信した時のみスケルチが切れて(スケルチが開くと言う)スピーカから音を出します、
トーンスケルチは所望の周波数にトーンスケルチが開く周波数が乗っていた時、スケルチが開きます。

要はノイズスケルチの場合、設定した周波数がスケルチを開く鍵となっていて、トーンスケルチはトーンが鍵となるわけです。
なのでノイズスケルチ搭載機では、トーンスケルチの鍵を周波数に乗せることができないため、トーンスケルチがONになっているトーンスケルチ搭載機ではスピーカに出力することができません。

が、トーンスケルチ搭載機の電波はノイズスケルチ搭載機が必要とする”同じ周波数”という鍵を電波に持たせることができるため、ノイズスケルチ搭載機のスケルチがONになっていても受信ができる訳です。

こんな感じ。確認してみたいなら、特小のグループ通話モードを片方だけ設定してやってみるとよく分かると思う。
要は25、77は920チャンネルグループ通話モード1チャンネル搭載の出力2Wある特小。

  

Posted by チベットの狐 at 12:11Comments(0)PRC-77PRC-25

2019年05月01日

RT-505/PRC-25のA29ユニット 

ご無沙汰してました
今回はPRC-25のファイナルについての話し
25は真空管の2DF4を使用しています。
77はトランジスタ化してますが、別に25全てが真空管というわけではありません
このA29ユニットのみ真空管が使用されています
これは当時のトランジスタ技術ではアンテナの長さが意図的に変わった時、
ようはアンテナを調整するA-28アンテナローディングユニットがAT-271とAT-892のみを機械的にローディングしているため、他のアンテナや折れたアンテナを使用した場合SWRが高くなりファイルが飛んでしまう可能性があったためです。そのために真空管を使用し、なので25は別途3V電源が必要になります。
でそれの回路図。

ノードに振ってある数字はA29ユニットの端子に振ってある数で、()の中はその行き先のユニットのノード。
う~ん。見にくい。しかもCADを旧JISから進化させてないから抵抗はギザギザだし、インダクタはぐるぐる。ゆるして。
それと、サイトの横幅をもうちょっと大きくすれば画像を変にスクロールしなくても見れるようになると思うのですが、それの設定のやり方が分からない。だれか教えてください。

回路の詳細
電力増幅器A29は、電力増幅器(PA)LCモジュールA2と協働してアンテナへの必要なRF電力出力を発生する5極タイプの増幅器段である。
電力増幅管V1のバイアス電圧は、DC-DCコンバータモジュールA1によって供給され、直流フィラメント電圧は、バッテリによって供給される。
1.
送信機モジュールA6からのrf入力信号は、抑制ネットワークZ1を介してV1の制御グリッドに印加され、管V1のプレートでのrf信号は、電力増幅器内に配置された低域または高域LC回路に渡って発生する


2.
− 39.5VDCのバイアス電圧が抵抗R2、インダクタL1、および抑制ネットワークZ1を介して管V1の制御グリッドに印加。
抵抗R1は−45V入力回路と直列の電圧降下抵抗。
V1に固定グリッドバイアス電圧が印加されているツェナーダイオードCR1の両端で約5.5VDCの定電圧降下用。
インダクタL1、抵抗R2、およびコンデンサC1の組み合わせにより、-45VCCへのRF漏れを防止。
コンデンサC2、C5とインダクタL2で構成されるタイプフィルタは、チューブV2のフィラメントのRF変動と2.5Vフィラメント電源へのRF漏れ防止。
インダクタL3とバイパスコンデンサC4の組み合わせは+ 125VフィラメントへのRF漏れ防止。
電源抵抗R3はスクリーングリッド電圧降下抵抗。
コンデンサC3はスクリーングリッドバイパスコンデンサ。


  

Posted by チベットの狐 at 07:48Comments(0)部品PRC-25

2018年12月02日

砲兵に支援してもらおう3 ~実践編~

久しぶりにくだらないブログを投稿したいと思います
2年ぐらい放置した砲兵に支援をしてもらおうシリーズですね。
今回は実践編と行きたいと思います。


CFF(coal for fire)
CFFと言うのは、FOがFDCへ無線(有線)にて連絡を行う場合の符号であり、FOによって簡潔に示される攻撃目標へついてのメッセージである。これらは命令ではなく要求である(確実に実行される訳ではない)CFFはFDCレコーダが間違えなく理解し記録を行い、復唱できるよう素早くはっきりと送信しなくてはならない。FOは標的の位置を確認した瞬間にRATELO(通信兵)が射撃を開始できるように標的の見たことをRATELOに伝える。情報はCFFの完全な要求が準備されるまで待つ必要は無く、決定された時点で随時送信される。

使用される目標位置の決定方法にかかわらず、通常の砲撃要請は6つの要素を3つに分けた部分で送信される。

6つの要素は以下に示す

.FOの識別
.警告命令
.ターゲットの位置
.ターゲットの説明
.攻撃方法
.砲撃制御の方法

3つの部分

.FOの識別と警告命令
.ターゲットの位置
.ターゲットの説明、攻撃方法、砲撃制御の方法。

各送信のたびに少し時間をおき、FDCのデータ読み取り、復唱を待つこと。

次にこの6つの要素を詳しく記載していく。
1.FOの識別
FDCに自分自身の身分を理解させるために宣言する。

2.警告命令(warning order)
警告命令とは砲撃支援のために通信回線をクリアにし、攻撃方法の種類と攻撃する目標位置とタイプをFDCに送信することである。送信の順番は
攻撃方法の種類
攻撃を行う部隊のサイズ
攻撃目標の場所
の順番になっている。

2.1攻撃方法の種類
2.1.1 Adjust Fire.

FOが着弾観測を行い砲撃を行う方法である、疑わしい目標や、場所の正確性が保てない時にAdjust Fire.を宣言する

2.1.2  Fire for Effect.

Fire for Effect.とは、FOが確実に攻撃目標の位置をつかんでいる場合に宣言する、この砲撃は1撃でFFEを目指すべきである。攻撃目標の位置が確かで攻撃の着弾修正がほとんど必要無い場合に宣言する。

2.1.3 Suppression.

Suppression.とは動いていない標的に迅速に攻撃をする時にFOが宣言する。Suppression.
の後に攻撃目標のIDナンバを続ける。この方法は通常事前に計画された標的に対して行われるか、一度その他の砲撃方法で砲撃した目標に再度攻撃する時に宣言される。

2.1.4. Immediate Suppression and Immediate Smoke.

Immediate Suppression and Immediate Smoke.とは、静圧射撃のことを指す。ほとんどの場合はグリッド表記にて攻撃面を指名する

2.2砲撃を行う部隊のサイズ
FOは攻撃目標に効果的に攻撃するために射撃するユニットの大きさを指名することができる。これはFOが決めることもできるが指名されなかった場合はFDCに決定権がある。

2.3目標位置(測距方法)の宣言 
砲兵に支援してもらおう1参照

3.1ターゲットの位置
先ほどの目標位置宣言の後、FDCの復唱を待ち、目標位置を宣言していく。
3.1.1グリッド

グリッド使用方法では通常6桁のグリッドが送信される。8桁の場合もあり、この場合はより正確に目標を知らせることができる。OT方角(FOからの標的の方角を指す)は通常攻撃に必要がないため、一度目のFOが発射する無線文にグリッドの数字も入れて報告する。

3.1.2既知ポイントからのシフト

既知ポイントシフトは「既知ポイント」「警告命令」の順序で送信する。既知ポイントはFO、FDCがともに知っている位置で無ければならない。その後の通信でOT方角を送信する。通常ミルにて方角を指定するが、事前にFDCとのFOとの取り決めによりそれ以外の単位を使用することもできる。OT方角を送信した後、既知ポイントからの左右方向、(左右)
レンジシフト(既知ポイントに対しどれだけ攻撃目標が遠いか、100m単位で)
垂直方向シフト(攻撃目標が既知のポイントからどれだけ標高が違うか、5m単位で、30m以下の場合は無視される)
を送信する。

3.1.3極座標法

この攻撃を行う場合、FOはFDCに向けpolarと宣言をする。FOの位置はFDCが把握していなくてはならない。FOは方角と距離、垂直シフトを送信する。また、垂直方向シフトは垂直角(VA)をミルにて表すこともできる。

4.ターゲットの説明
FOはFDCがどのようなタイプの砲弾を使用すれば攻撃目標に有効な打撃を与えることができるか判断しやすくするため、攻撃目標の詳細を送信しなくてはならない。
具体的には

目標はなにか        「軍隊のタイプ、装備、ジープ、装甲車、トラックなど」
目標は何をしているのか 「掩体構築作業中など」
目標はどれくらいいるのか 「分隊、小隊、戦闘車両の数など」
目標の防御レベル      「掩体の中、塹壕、蛸壺など」

を送信する、また面を制圧することを要求する場合、攻撃目標の大きさと幅をm単位で報告する。円形の場合は半径で報告する。


5.攻撃方法
FOはどのように攻撃を行いたいか示すことができる。ここでの要素は
「砲撃の戦術」
「弾道」
「弾薬」
であり、FOはそれらを指定することができる。

5.1砲撃の戦術
通常2種類の方法があり、精密射撃と面制圧がある。

5.1.1精密射撃precision

移動しない攻撃目標に1つの砲で精密射撃を行う。攻撃目標の完全に破壊する場合に宣言し、破壊された場合はFOは破壊されたことをFDCへ連絡する。

5.1.2面制圧 Area fire

面制圧は面を制圧することである、攻撃目標は移動可能な物がほとんどなため、攻撃目標を見失わないために着弾観測は早急に行わないとならない。この攻撃を行う時の位置決定は面の中心を攻撃目標の位置としてFDCに報告する(面の位置決めは4.を参照)

これらの説明は2.1攻撃方法の種類にてある程度決まってくるため、無線連絡に入れなくても問題ない。

5.2弾道
野砲の場合、低軌道弾道が基本である。高軌道弾道を指定する場合は攻撃方法の時に送信を行う。また、FDCが高軌道弾道を使用しなくてはならないと判断した場合はFDCはFOに向けて高軌道弾道で発射したことを連絡しなくてはならない。迫撃砲は全てが高軌道弾道である。

5.3弾薬
FOは発射する弾体の指定をできる、指定が無かった場合、HEの瞬発信管が使用される。これをFOは望むのならばFOはFDCにCFFの中に盛り込む必要は無い。砲弾は照明弾、発煙弾、ICMなどが存在する。また、砲弾によって信管が一つしか無いものが存在する。その場合は使用する信管の要求は行わなくて良い。
次に、砲撃の回数をFOは指示することができる。たとえば4roundと宣言した場合、砲弾は4発発射される。

6.砲撃制御の方法
砲撃の観測方法はFOが砲撃する時間を制御したい場合や、砲撃方法を制御しい場合に行う。、攻撃目標を観察できるかどうか、攻撃目標を効果的に撃滅させる方法をFOはFDCに示す。主にAMCとTOTが使用され、面制圧に効果を発揮する。通常の砲撃では野砲部隊の中央にある砲座が砲撃を行うが、何らかの理由によりFOが左右の砲座を交互に砲撃させることができる。通常5秒間隔で左右(または右左)で砲撃を行うがFOの要求により時間を調整することができる。

6.1制御方法AMC 

AMC FOが砲撃の時間を任意に決めたい時に宣言する。この宣言を受けた時、FDCは砲撃を行う砲座が準備が完了したことを宣言する(コールサインが使用される)FOは任意の時間に「fire」と宣言することにより砲撃が開始される。

6.2制御方法CANNOT OBSERVE

これはFOが敵を植生、地形、天候または煙幕のために目視で確認することができないが、敵がその場所に確実に存在している時に宣言する。この制御方法は誤射の可能性が高い。

6.3制御方法TOT

FOが同じタイミングで複数の砲弾が着弾するように要請する場合に宣言する。これはFDCが着弾予定時間をFOに伝える。FOとFDCはタイムハックを実行しなくてはならない

6.4制御方法Continuous Illumination.

連続的に照明弾を要求する時にFOが宣言する、この場合、FDCは発射された照明弾の燃焼時間により次の砲撃を持続的に行い暗闇にさせてはならない。

6.5制御方法Coordinated Illumination.

これはHEと照明弾を断続的に砲撃したいときにFOが宣言する、FOは照明弾とHEの間隔を秒単位で指定できる。

6.6制御方法 Cease Loading.

これは2発以上の砲撃を要請した時、砲撃が必要無くなった場合FOが宣言する。砲座はすでに装填されていた砲弾の場合に限り砲撃することはできる。

6.7制御方法Check Firing.

FOが直ちに砲撃を中止させたい場合に宣言する。これは初弾が発射される前でも有効であり、FDCは確実に砲撃を中止しなくてはならない。

6.8制御方法Continuous Fire.

これは砲撃する回数を無制限に行いたい時にFOが宣言する、全ての砲座は持続的に攻撃目標に砲火を投射する。Cease Loading.またはCheck Firing.とFOが宣言するまで砲座は射撃を続ける。

6.9制御方法Repeat.

最後に連絡した砲撃方法でFOは砲撃を望む場合、FOが宣言する。この砲撃は初めての攻撃目標の時宣言することはできない。



6.10制御方法 Followed By.

これはFOが同じ場所に違う種類の砲弾を投射したいときに宣言する。たとえば、WP FOLLOWED BY HE .とFOが宣言した場合、repeatとは違い、HEがWPに代わり投射される。

7.情報誤認の訂正
データ読み取りの再FDCは復唱を行う、そのときにFOはFDCがFO自身の宣言した砲撃要請との誤差を確認した場合、訂正を行わなくてはならない。
具体的にはCORRECTIONと宣言しもう一度FDCに送信した文をそのまま送信する。また、FO自身がコンパスの読み取りなどに誤差を生じていたことがFDCとの交信中にわかった場合もこの宣言を行い、訂正した文をもう一度FDCへ送信する。

8.FDCによるFOへの交信
FDCはFOよりCFFを受信すると攻撃目標をどのように攻撃するか、FOから連絡が無かった場合決定する。この決定はFOへの交信(MTO)の形でFOへ送信される。MTOは4つの項目で構成される。

8.1攻撃する砲座

攻撃する砲座をFOへ連絡する、砲撃を行う砲座を宣言する、砲座にはコールサインを使用するFDCは、最後の文にコールサインを用い、砲撃するユニットを指定する。

例:砲撃を行う大隊コールサインはA8T36。砲座AはR6G36 この大隊のA砲座が砲撃を行う場合。 MTO は T, G .となる
  

8.2CFFの変更

FOが宣言したCFFをFDCは変更することもできる。この場合はCFFが変更されたことをFOに伝えなくてはならない。

例:FOはICMを要求したが、FDCはVTを使用することを決定した。場合。
T, G, VT IN EFFECT .
  

8.3砲撃回数

CFFの中に砲撃回数が無かった場合、FDCが砲撃回数を決定し、それをFOに連絡しなくてはならない。

例:T,G VTによる攻撃4発 を投射すると決定した場合。
T, G, VT IN EFFECT, 4 ROUNDS .
  

8.4攻撃目標へのID付与

FDCはその後の攻撃の修正を容易にするために攻撃目標にIDを付与しなくてはならない。各目標番号が割り当てられる。

例:(T,G VTによる攻撃4発 攻撃目標AA7732と決定した場合。
T, G, VT IN EFFECT, 4 ROUNDS, AA7732, OVER .
  
追加情報が有る場合があるが面倒臭いので割愛する。

FOとFDCとの認証
無線交信は誰でも聞くことができる、言い方を変えれば敵勢力も交信することができ、周波数が合致したならば、FDCとの無線交信を行い、FO以外の第三者がCFFを送ることができてしまう。
これを防ぐため、通常AUTHENTICATIONという合い言葉が使用される。通常FDCから40行の認証カードが渡され、CFFごとに使い捨てられる。
この認証がFOとFDCでできない場合は砲撃を行なってはならない。


9.付録 無線交信例


図9.1CFF例、グリッド座標系




図9.2CFF例極座標




図9.3CFF例SUPPRESSION.




図9.4CFF例IMMEDIATE SUPPRESSION




図9.5CFF例極座標


ざっと、雑に説明してこんな感じです、滅茶苦茶長くなって理解しにくく、英文を強制的に日本語に訳したから用語の翻訳クオリティが低いです。
、しかもほとんどFOがCFFの時に盛り込まなくてもFDCが勝手に決めてくれる奴、(制御とか、そのあたり)があるし、そこまで熟読しなくても最後の例文を覚えればある程度は応用が利きます。
あと、なんだか命令文みたいな文体になって申し訳ないです、ここ最近レポートを書きまくっているせいで説明文が基本この文体にするのが癖になってしまいました。
この頁は新たにわかったことや間違いなどがあった場合、訂正を行います。

  

Posted by チベットの狐 at 17:07Comments(0)米軍マニュアル