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Posted by ミリタリーブログ at

2020年10月23日

米軍の有線電話機 TA-312/PTやTA-1とかその辺の雑談

ご無沙汰です、くそ忙しくてブログなんてやってる暇ないし、
見るひと居ないからどうでもいいのですが、久々に色々入手したので書きます
入手した物で書きたい事はいっぱいあるけど、レストア関係って結局写真撮るの面倒臭いんですよね。
写真とり忘れて、不具合が解決し、直ったから故障の再現はやる気ないし、まずブログ書く気にならない。
や、自衛隊の発発とか、PRC-41とかも手に入れたけど面倒臭いから今日は最近手に入れた物の中でもまだ書く気になった電話の話をします。



はいこれ、TA-312/PTとTA-43/PT、TA-1/PTです。

有線電話の意味
現在、無線通信戦場での意思疎通では主な手段として使われているが、現在でも有線は活用されている、
無線通信より有効な点として
秘匿性が高い
確実性が高い
通信量が大きい

などが上げられ、欠点として

構成に時間と労力が掛かる
融通が利かない
などが上げられる。

秘匿性が高いという項目については、無線通信の場合、空間に電波を発射するので、居場所を特定されうる可能性があるという点である、
「今の無線機は周波数ホッピングとかしているから通信内容はバレないじゃん?」
とおもうかもしれないが、現代のEWにおいて、EA側は確かに通信の内容を理解し解読するシギント活動も重要ではあるが、野戦などで基本的に利用するEAは「通信を傍受し、その内容を審査し、攻撃目標を定めるESのが主なので、どんなに内容が秘匿された通信でも、電波を出していたら探知されるのである。
電話線を用いた通信では、電話線から盗聴、および傍受ができたとしても、その電話の発報地点を探知する事は出来ない、その点は無線通信より電話通信が勝っている。

また、確実性については、磁気嵐や太陽フレアなどの気象的電波妨害や敵のEAによる電波妨害手段などを回避できる。

最後の通信量が大きいとは、無線機と違いPTTはあるものの同時通話が可能である。無線機はPTTを離すことにより受信状態になり交互に会話するが、電話の場合、二人以上が同時にしゃべっても通話が可能である。(聞き取れるかは別だけどね)

欠点として上げられた、構成に時間が掛かるは無論電話線敷設である。無線機の場合周波数を合わせ簡単な動作で通信を可能にするからだ。

そして、融通が利かないと言う点は、無線機では周波数を変える事により複数の局を簡単に呼び出せるが、電話の場合交換局が必要になるからである。

追記
TA-312は50年代から80年代まで利用された電話機であり、中隊に2つ配備されている。
側面にある発電機を回すと100V/20HZの呼び出し電圧が流れ、相手側の呼び出しベルがなる。
相手局が同一のTA-312の場合特徴的なコロコロコロという音がなる。
この音はあえて自然界にある音にしていて敵に感づかれないようにしてる~みたいな言説があるが、想定の5倍は喧しいのでそんな事考えてないとおもう。そもそも定数的にもそんな最前線に行くものじゃないし。
TA-312やTA-43はカーボンマイク用の3V電源が必要になるが、TA-1は小隊配備(たしか小隊に2台か1台、1台だったと思う)されるため、小型軽量化や、バッテリの支給時のメンドクサイ色々を回避すためか、パッパラパーが使用しても問題ない(?)ように電源は無く、マイクもダイナミックマイクを利用している。そのためか滅茶苦茶怒鳴り散らさないとマイクに音声が乗ってくれないため、一人で2台使って聞こえてんのか調べるのができない問題がある。
これらの電話機はすべて互換性があるため、TA-312の相手局にTA-1をつけて利用する事も可能。
また、呼び出し用の発電機がきちんと稼働しているか試験する場合、2台1組等で複数以上運用し、手元に2台あるならばそこらにある雑線を利用し電圧が出ているか確認できるが、1台だった場合確認が少し特殊になる。
脳筋的に端子を手で持って感電し確認する方法も一応あるのだが、割と痛いのでお勧めしない。適当な雑線で端子間を短絡(ショート)し、呼び出し用のぐるぐるを回すと端子間を開放(ショートさせてない時)と比べぐるぐるの抵抗を感じる事ができればその呼び出し発電機は問題なく利用できる。
  

Posted by チベットの狐 at 13:32Comments(0)諸元および使用法

2020年06月01日

R-110/GRC 受信機

コロナウイルス禍のせいで大学の講義はインターネット上になり、PCの稼働率やばやばのヤバです。メモリを16GBに上げたらそれなりに動くようになりましたが、固まってからの強制シャットダウンが爆速になった感じ。意味ないじゃん。
夏休みはなくなったようです。まあ、べつに夏休みに何かする予定無かったからどうでもいいけど。
ニートみたいな生活を続けています。

諸元
周波数帯は38.0~54.9MCのいわゆる歩兵バンドです。
重さは12kg、単一スーパーヘテロダイン受信機で、プリセット3つ、6V/12V/24V電源を利用できます。受信感度は6dBでS/N比20dB以上。

前回、正月にやったリエナクトでPRC-10との通信網構築のため、指揮所におき(電波はデジ簡を組み込んだ)クソ荷物が増え死にそうになりました、まぁ、RC-292アンテナを構築できたからいいけどね。
今回はR-110を動かしてみようとおもいます。


外見、周波数確認窓の上にABCのプリセットを示す表示がある。ABCのつまみはプリセット状態(固定された状態)で左右に回すとプリセットを解除せずに周波数を200KC程度動かすことができる。ようは送信局の周波数同調がダメでプリセット周波数に合わせたのに電波受信できねぇじゃんってなったときの保険。

プリセット方法
同調つまみの上で周波数確認窓の下あたりにあるひし形の板を取り外すと内部に複数のネジがでてくる。
このネジA,B,Cを右に約90°回転させるとその周波数をプリセットする事ができる。
残りのダイヤルとロックネジについては、ロックネジがダイヤルネジを回すときの固定用、ダイヤルネジは周波数校正後のずれた周波数を戻すときに使う。どちらも左回転する。

電源
電源は通常MT-298/GRCやMT-297/GRCマウントを利用する。本体には電源ラインとコントロール用端子(?)があり、二つ装着しないと電源ははいらない。電源ラインのみで稼働させたい場合は、コントロール端子JとHを短絡させると稼働する。今回は一般家庭に一台はある菊水の電源装置、PAX35-20で稼働させてみた。
配線はこんな感じ、相模川で安価に譲っていただいたRT-70についてきたジャンパ線が非常に役に立ちました。ありがとうございます。電源ケーブルすら無い!って場合はたしかBの+Cに-をぶち込めば稼働する。実際問題筐体にGNDが落ちてるので、-は本体に適当につなげるほうが端子間の短さで短絡することが少ないんじゃないかな?しらんけど。
電源電圧については内部のバイブレータに依存する、バイブレータは3種類あり、PP-282(24V)PP-281(12V)PP-448(6V)で稼働することができる。ネジで止められていてネジを外し引っこ抜きそのまま交換するスタイル。
こんな感じでぶっ刺さってる。
裏側にバイブレータの電源スイッチがあるが、6~24Vまで変更なしで使える、ココは同じバイブレータを使うAM-65とは違う作りですね。

電源を入れてみよう
電源の入れ方については、ボリュームが電源なのでボリュームを上げると入る、
真空管が温まるまで5分間ほど放置する。
校正方法については、同調の校正点(赤い点が書いてある)にメモリを合わせ、CALへスイッチを回す。この時、スケルチは切っておかなくてはならない、校正点は110の場合、38.7 43.0 47.3 51.6 MCとなっている。
CALに回すとスピーカからギュルルンみたいな唸りビート音がなる、同調を動かし、そのビート音が”鳴-無音-鳴”の無音の位置へする。するとこの時、受信機の校正は完了する、CALスイッチは放すと自動的に解除される。
これで、周波数メモリがずれていたら、先ほどのひし形板を取り外し、ロックを外し、ダイヤルを回し周波数を合わせる。
スケルチを入れる、スケルチ操作中に意図しない電波を入感した場合は希望周波数から100KCぐらいずらし電波を受信しない状態にする。

電源については大体12Vで2.5Aぐらいながれる。車載できるので過電圧は14Vぐらいまでは普通に稼働するとおもわれ。12Vだと、4A流れるとヒューズが切れます。じゃあ電源装置なんで20Aも流せるようにしてんだってのはまぁ、うん。そうだね

で、校正が完了したわけだけども60年ぐらい前の無線機だから、ちゃんと校正できているのか気になってSSGで変調された電波をぶち込んでみました。歪率計を持っていないので、耳で変調を確認できるあたりを探ってみた。



SSG 2万ちょいで買った。校正してないためアレだが、たぶん60年前の無線機より信頼性はあるんじゃない?変調の量とかそのへんがよくわからないため、適当

結果なんですけれど、いわゆる感度9である-73dBmではとっても元気に復調してくれました、耳で聞ける限界は-100dBmぐらいっすかね。スケルチ入れた状態でもその辺でスケルチが掛かりました。近いうちに歪率計買って-12dBSINADとか計測してみたいですね。もっと勉強しなきゃ。あと金がない。計測機高い!校正とか出せない!





  

Posted by チベットの狐 at 15:20Comments(0)軍用無線機諸元および使用法測定

2020年04月11日

遠距離制御装置AN/GRA-6

今回はAN/GRA-6制御装置の解説を行う。

概要および諸元
制御装置AN/GRA-6は1~2台の無線機の音声増幅、または同一機種により構成された無線機をその無線機の接地位置から約3km離れた場所にてPTT操作を行う事ができる。
この装置は局地制御機における無線機の局地動作、および遠隔制御機と局地制御機との打ち合わせ用有線通信、
無線機の電源制御を行う事ができる。

この装置を利用する場合無線機本体に取り付ける局地制御機と遠隔制御機との間に1対の電話線(WD-1/TTなど)を用い構成しなくてはならない。


構成部品

C-434/GRC(局地制御機)
C-433/GRC(遠隔制御機)
H-33/PT(ハンドセット)
CW-189/GR(収納袋)

C-434/GRC諸元

名称 局地制御機
通話電源 BA-30 2個
呼び出し用電源 20Hz 手回し
呼び出し信号受信 ベル、又はランプ切り替え
重量 約5kg
機能 遠隔制御機への有線連絡、および電源制御
遠隔操作距離 3km
架台装着可能無線機 AN/GRC3~8 AN/VRQ1~3 AN/VRC-13~15 AN/GVRC-20~22
U-77/U接栓装着可能無線機 AN/PRC-8~10 AN/VRC8~10.16~18 AN/VRC-7 AM-65/GRCおよび架台接続可能無線機のすべて

C-433/GRC諸元

名称 遠隔制御機
通話電源 BA-30 2個
遠隔制御電源 BA-414/U
呼び出し用電源 20Hz 手回し
呼び出し信号受信 ベル、又はランプ切り替え
重量 3.5kg
機能 局地制御機への有線連絡、および無線機のPTT動作、電源制御
遠隔操作距離 3km


各操作部機能説明
C-434/GRC


LOCALスイッチ
SET1 1号機のPTT動作を行う
TEL 有線電話通信を行う
SET3 2号機のPTT動作を行う

REMOTEスイッチ
TEL ONLY 遠隔制御機と電話通信を行える
SET1&2 遠隔制御機のSELECTORスイッチの制御により、1号、又は2号機のどちらかを選択することができる。また、無線機の電源を入れる事ができる。
SET1 遠隔制御機のSELECTORスイッチによって無線機電源の遠隔制御および1号機の送信ができる。1.2号機の傍受ができる。
SET2 遠隔制御機のSELECTORスイッチによって無線機電源の遠隔制御および2号機の送信ができる。1.2号機の傍受ができる。

LINE 
L1/L2 1TTを横から差し込むことができる。

AUDIO 
ハンドセットの接続用

CALL LIGHT 
遠隔制御機からの呼び出し信号の受信を表示する。内部にスイッチがあり、ベルとライトを任意で切り替えることができる。制光装置が蓋についており、絞るを光を小さくできる。

呼び出し発電機
有線動作の呼び出し用発電機

大型接栓
MT-297/GRなどの架台下に装着する事が可能。
電源制御を行える

小型接栓
U-79/Uが接続されたCX-1572/Uケーブル(3ft)により無線機本体のAUDIOへ接続できる。電源制御を行う事はできない。

C-433/GRC


SELECTORスイッチ
TEL 局地制御機との有線連絡用
円形指標 1.2号機の設定用、電話線の接続を逆にすると1.2号機設定スイッチが逆になる。

LINE 
L1/L2 1TTを横から差し込むことができる。

AUDIO 
ハンドセットの接続用

CALL LIGHT 
局地制御機からの呼び出し信号の受信を表示する。内部にスイッチがあり、ベルとライトを任意で切り替えることができる。制光装置が蓋についており、絞るを光を小さくできる。

呼び出し発電機
有線動作の呼び出し用発電機



操作手順については、順を追って書いていくととんでもない量になったため、PDF化しました。
第三者への許可の無い発布は禁止いたします。
https://www.dropbox.com/s/1k6nuggsvy969qw/AN.GRA.6.pdf?dl=0

これちゃんとPDFみれんのかな。
無理だったってコメントが多かったら画像に変換して貼り付ける等の索を検討します。コメント来ないと思うけど

色々ごちゃごちゃ書きまくりましたが、人生で使う事はないだろうし、ほしいと感じる事も無いと思います。

最後にいろんな接続例を紹介
マウントに接地する事ができない場合、無線機の電源操作は行えない
GRC-7取り付け例


PRC-10取り付け例
電源操作不可、無線機が一つであり、AUDIOが1つしかないためSET1しか使用できない


VRC-7取り付け例
電源操作不可 AM-65とRT-70でSET1.2を分離し運用できる


GRC-7にマウントを利用せず取り付けた状態
電源操作はできないが、C-435/GRCが装着した状態での遠隔操作を行える


画像がクソ荒いためよく分からないオチ






  

Posted by チベットの狐 at 02:55Comments(0)軍用無線機マニュアル諸元および使用法